2023年10月14日土曜日

デ1号電源車③

久しぶりの更新となりましたが、万田坑保存車両よりデ1号解説の続き。

その前に・・・
保存車両に動きがありました。

西日本新聞 2023/8/23版より
『「炭鉱電車」の定期稼働へ 充電装置整備を発表 熊本・荒尾市』
残念ながら記事本文は有料となっているので取り上げませんが、荒尾市の「令和5年 第5回市議会(定例会)議案」P63*1)より、「炭鉱電車充電装置製作委託料」として約460万円の予算(案)が組まれているのが、該当記事の根拠となっていると思われます。

どのような装置が施工されるのか詳細は不明ですが、本来の充電方法は、架線(600V)より20トン電車のパンタグラフを経由して電源車の蓄電池へ給電していました。
下の写真は、宮浦駅にて9号電車+デ1号の仕業前の光景となります。パンタグラフをあげた9号から、デ1号は一晩かけて充電されていました。仕業に入る際は、パンタグラフを下げてから動き出します。通常の電気機関車とは真逆の手順となるのは今更ながら面白いですね。


今回の充電装置ですが、今から架線柱を建てて、パンタグラフから受電するというのは予算額的にも安全面にも問題がありそうなので、車輌の一部改造を行ったうえで地平施設からのケーブル充電という方法を取るのではないかと思われます。展示棟には照明用の電源(AC100V or 200V?)が引かれているので、電源車のそばにトランス→コンバーターといった機器が設置されるのではないでしょうか。

閑話休題。
今回は模型チックな視線からということで、デ1号を上からみた写真を集めてみました。車台に載った電池箱は2列×5の計10箱、3位側より反時計回りに1~10の番号が振られています。ひとつの電池箱の中には、鉛蓄電池(1セルあたり2V×24セル=48V)がびっしりと詰まっており、さらに1~10の蓄電池を直列で繋ぐことによって480Vの電圧を確保しています。







(*1)荒尾市 令和5年市議会議案


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