万田坑に動態保存されている12号電車+デ1号の観察12回目🐱
12号およびデ1号共、前後位にブレーキホースを装備しています。デ1号の制動装置については既に触れましたが、もともとは車側ブレーキのみ、1965(S40)年に直通ブレーキに追加改造されています(他の電源車も共通)。
デ1号電源車⑧
デ1号の直通ブレーキのために、12号との間に直通管(SAP/Straight Air Pipe)が繋がれます。ただ、実際の展示運転では12号のみの制動力でも十分ということで、接続は外されていました(なお、雨天時等ではデ1号の直通ブレーキを使用することもあるとのこと)。
ここから本題。デ1号12号とも、下の写真のように、お互いの連結面以外にもブレーキホースを装備しています。構造的にはこれも直通管となりますが、デ形以外に直通ブレーキを装備した貨車はいませんので、用途としては限定的なものになります。おそらくですが、電源車の両頭仕様(20トン電車の前後どちらでもデ形の使用が可)の名残ではないかと推測しています。
電源車デ形について⑤
見た目は、自動空気ブレーキの制動管(BP/Brake Pipe)と似ていますが、機能的には異なりますので、国鉄貨車などの牽引で貫通ブレーキとして使用できるわけではないようです。
三池の車両のうち、貨車については基本的に空気ブレーキを装備しないため、貫通ブレーキの必要性がありません(例外として、タンク車の一部に空気ブレーキ装備車があった)。一方、客車は空気ブレーキを装備していたため、20トン電車の制動装置はその用途によって3パターンに分類されました。ブレーキホースは客車対応車と電源車対応車が装備しました。
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