デ4号電源車の3回目は履歴について🐱
デ形デ1~4号が1962(S37)年8月~9月にかけて竣工しています。『電源車履歴簿』(*1)によれば、港務所施設課において電気機器や蓄電池を取り付けており、東芝からの出張にて現地完成したことが分かります。
この後の増備は無く4両体制を維持しますが、履歴簿によれば、デ4号は1982(S57)年3月より蓄電池不良となり、修復見込み無しとして4月1日付で使用中止としました。一方、同月16日をもって”デ2号をデ4号に改番し”、デ4(Ⅱ)号として出庫しています。
残念ながら、わざわざ振替改番した理由について履歴簿には記されていません。『竣工図表』にはこの経緯は記されておらず、名義上はデ2号を廃車として、財産上はデ4号を残しておかなくてはならない事情があったのか、あくまで真相は謎です。なお、デ2号はこの2年前に新しい蓄電池に交換されたばかりでした。
初代デ4号の廃車体は三池港駅に留置されていたのを目撃しています。蓄電池を無くした車体には”休車”と書かれていますが、実質的には廃車に見えました。車番は消されていましたが、4の数字が透けていました。当時は改番の経緯は知る由もなかったのですが、振替がおこなわれたことは推測していました。
(*1)NPO炭鉱電車保存会所蔵